松田 一彦

植物の対昆虫防衛戦略に関する研究

画像 本研究課題では植物と昆虫を中心とする植食者との相互作用を解析し、植物の植食者抵抗性を高める生物 ・化学的因子を解明することで、環境に優しい植物保護技術を創出することを目的とする。

具体的には以下の3項目について研究を展開する

1.除虫菊が産生する直接的な昆虫防御作用物質ピレトリンの生合成と調節因子を解明する。 また、本研究の中では、ピレトリンの生産を指標として植物間の会話現象の謎の解明と応用についても検討する。
2.植物は植食者に食害されると揮発性分子を誘導的に生産し、この揮発性分子を受容した 天敵は食害を受けた植物を定位し、植食者を捕食する。本研究ではハダニや鱗翅目害虫を材料に、 この生態相互作用を駆動する因子を解明する。
3.植食者は植物がつくる防御物質を巧みにかわし、食害する。本研究では、有毒植物を食べる 昆虫を例にとり、共進化の中で獲得した巧みな代謝機構を解明する。
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